「ホスピス」というのはラテン語の「ホスピティウム」すなわち「暖かいもてなし」が語源です。
英国のシシリー・ソンダース医師によって全世界に広まった「近代ホスピス」とは、「生命を脅かす疾患に直面している患者さんと、そのご家族の苦痛を予防し和らげることで、最期までその人らしく生き抜いていただけるよう、即ち、いのちの質(QOL)を高く生きられるよう、ティームで援助していくプログラム」です。
「ホスピス」に入院せずに、ご自宅で同じような「ホスピスケア」を受けてご家族と過ごすことを「在宅ホスピス」と言います。日本の「入院ホスピス」の場合は「進行がんとAIDS」だけが治療対象ですが、「在宅ホスピス」の場合はどんなご病気の方でも対象となります。
痛み、吐き気、息苦しさなどの症状を、主に西洋医学のお薬を使ってコントロールします。アロママッサージなども行います。
訪問時に十分時間をとり、患者さんとご家族、医療者相互の気持ちのふれあいを大切にします。
患者さんの存命中から亡くなられた後まで、ご家族の不安や悲しみを軽減するために様々な援助をします。
介護保険・訪問看護・訪問リハビリの利用、自宅改修、福祉機器の借り入れなどのご相談に応じます。また、入院が必要な場合はご希望の病院にご紹介及び移動のお手伝いをします。
人の心と体は切り離すことは出来ません。体の治療と共に心のケアを行います。また、それぞれの方の宗教を大切にします。
いつでもお電話でのご相談に応じ、必要時は往診します。
大学医学部、看護学部、地域の病院、看護・介護関係研修会などでの講義、臨床実習を行っています。このため、訪問時に研修生が同行させていただくことがあります。
キリスト教精神に基づくホスピスも、患者さんやご家族の宗教は問いません。